倉庫内作業はやめたほうがいい?きついと言われる理由を解説
2024/1/15 更新
倉庫内作業にはどんな仕事がある?
近年では、無数の小型ロボットが倉庫内を縦横無尽に駆け回り、製品棚から商品をピックアップして出荷窓口の担当者のもとに商品を届ける超進化系の倉庫が注目を集めています。
では、一般的な倉庫内ではどのような流れで仕事(作業)が進められているのでしょうか。作業内容を以下で解説します。
ピッキング
指示書に従い、商品棚から製品をピックアップします。製品の検品や、検品後に出荷用に梱包する作業も含まれます。ピッキング作業は特別な資格などは不要で、未経験でも挑戦しやすいです。
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検品
検品作業は、主に「入荷検品作業」と「出荷検品作業」の2つに分けられます。
入荷検品では、伝票のとおりに品物の数量が入庫されているかを確認します。出荷検品は営業所や店舗などに出荷される際に行われるもので、注文内容と照らし合わせて品物の破損や数量などを確認し、出荷の手続きを進めます。
梱包
お客様のもとに安全に配送するために、製品を段ボールや袋などに詰めて梱包する作業です。職場によっては、梱包作業に加えて検品や仕分け業務なども含まれることもあります。
倉庫・在庫管理
倉庫内の品物の在庫数や入出荷状況などを把握し、品切れや過剰な在庫を防ぎます。在庫データを正確に管理することで、在庫の不正や紛失などのリスク管理も行います。
また、品物に合わせた保管場所に適切に保管することで、品質を維持して顧客満足度を高めます。
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フォークリフトオペレーター
倉庫や工場、物流センターなどで、フォークリフトを操作して荷物の積み下ろしや移動を行います。フォークリフトの操作には、フォークリフト運転技能講習修了証という資格が必要です。
業務のほとんどがフォークリフトの運転ですが、パレットへの荷積みなどの肉体労働が含まれることもあります。
倉庫内作業はやめたほうがいいと言われている理由
未経験からでも挑戦できる倉庫内作業に興味があっても、「倉庫内作業はやめたほうがいい」という意見を目にすることが多く、なかなか踏み出せない方も多いのではないでしょうか?ここでは、倉庫内作業はやめたほうがいいと言われる理由について解説します。
体を使うことが多い
倉庫内作業は、長時間の立ちっぱなしや広い倉庫内での移動、重量物の運搬などで体力を求められます。重たい荷物の運搬などで腰や膝などを痛めてしまうこともあり、健康に影響を及ぼす可能性も否定できません。
過酷な環境で作業をすることも
広い工場や倉庫内では空調が効きづらいため、夏は暑く、冬は寒いなどの過酷な環境での労働を避けられない可能性もあります。
また取り扱う製品の特性上、高温・低温の維持や騒音、粉塵など発生する環境で働くこともあり、長期間働くことを難しく感じてしまう方がいるのも事実です。
単調な作業が続く
ライン作業などは同じ作業を繰り返すことも多く、飽きやストレスを感じてしまい精神的に辛く感じてしまう方もいます。同じ作業の繰り返しなどの変化のない日々は仕事にマンネリを感じてしまい、達成感を得られないなどの原因になります。
将来性に不安を感じやすい
体力を求められる仕事であることから、この先も長く続けられるか不安に感じる方も多いようです。
また、世界的にもAIやロボットを導入しているなど倉庫内作業の自動化が進んでいるため、今後必要とされる人員が減っていくとの見通しもあります。
倉庫作業者はメリットもある
時給が高い
慢性的な人手不足にあり、肉体を使う仕事が多いことからも、倉庫作業者の時給は比較的高く設定されています。全国で最も時給が高い東京での倉庫作業者の時給は1300円以上(派遣)、1200円以上(アルバイト)が相場です。
人間関係のわずらわしさがない
ひとつの作業や一工程を担当することが多いため、人間関係のわずらわしさがないことも倉庫作業者のメリットです。職場によって少人数のチーム制で業務を担当することもありますが、その場合も過剰なコミュニケーションは必要としないと考えてよいでしょう。
休みが取りやすく、融通がきく
作業内容がマニュアル化されているため、初心者でもすぐに慣れることができる仕事が多いといえます。そのため、アルバイト仲間にシフトを替わってもらうなどすれば休みも取りやすく、急に体調が変化する幼児を保育所に預けている親御さんや、自宅で家族を介護している人にとって融通がきくメリットがあります。
外まわりに行ったり、上司の顔色を窺うことも少ない
黙々と自分の仕事をこなす倉庫作業者は、基本的に自分に課せられた作業を正確にこなすことが求められているので、よほどのことがない限り、上司から叱責されることはありませんし、営業職のように外まわりに出かけたり、他部署や業務が異なる人とコミュニケーションを取る必要はありません。
倉庫内作業が向いている人
倉庫内作業が向いている人の特徴を以下でまとめました。自分が仕事に向いているかどうか判断してみてください。
体力に自信がある人
倉庫内作業は立ちっぱなしや、ピッキング作業での移動、重い荷物の上げ下ろしなど体力を求められます。また、暑さや寒さなどの過酷な職場環境で働くこともあるため、体力に自信がある人に向いていると言えます。
一人で黙々と作業をするのが好きな人
倉庫内作業は大勢で作業をすることは少なく、ピッキングやラベル貼り、梱包など一人でこなすものが多いです。接客なども無いため、対人コミュニケーションが苦手な方や、一人で黙々と作業することが好きな方におすすめできます。
短期間で高い収入を得たい人
倉庫内作業は、短期間に効率的に稼ぎたい方にもおすすめできます。倉庫内作業での作業員は慢性的な人手不足という理由もあり、比較的時給を高めに設定している傾向があります。
また、倉庫や工場は24時間稼働していることが多く、深夜の時間帯に働く場合は割増賃金が支払われることで効率的に高収入を得ることが可能です。
まとめ
「自動倉庫」化の動きが加速している倉庫業界ですが、自動化がいくら進んでも、そこには必ず“人”が必要です。今後、どんなに進化したとしてもロボットが運んできた商品をチェックし、その商品を出荷・配送にまわす“人手”はやはり必要でしょう。
人間関係にわずらわされることなく、黙々と仕事ができて、時給も高めで、女性も多く活躍している…そんな倉庫作業者は、時代の変化によってさらに働きやすい環境に整えられていくことでしょう。短期で集中的に稼ぎたい、人づきあいが苦手という人には、注目の職場かもしれませんね。
