期間工の面接に落ちた……不採用になる理由と受かるための対策を伝授！

大手メーカーの求人が多く、特別なスキルや経験がなくても働ける期間工の仕事。メーカーや応募時期によって差はありますが、応募者の合格率はおよそ70～80％とされており、比較的採用されやすいといえます。

では、期間工に採用されなかった場合、どのような理由が考えられるのでしょうか。以下、期間工の選考で落とされやすい人の特徴・ケースとともに解説します。

原則として、求人や採用において年齢を制限することは法律で禁止されています。とはいえ、実際に期間工として採用されるのは、体力のある20～30代の若手層が中心です。期間工の場合、重量物を扱う力仕事や夜勤を含む交代制勤務が多く、日々の業務である程度の体力が求められるからです。そのため、体力に衰えが出てくる40代以降になると、採用される可能性は若手層より低くなる傾向にあります。

当然ながら、面接での態度や印象が悪いと選考で落とされやすくなります。たとえば、「服装がラフすぎる」「身だしなみに清潔感がない」「きちんとした受け答えができない」といった場合、面接官にマイナスな印象を与えてしまいます。

期間工の面接では、志望動機や過去の経歴など、基本的な質問をされることがほとんどです。その分、「身だしなみや言葉遣いなどのマナーを心得ているか」「適切なコミュニケーションが取れるか」といった点が重視されます。

メーカーの業種や担当工程にもよりますが、期間工の仕事にはそれ相当の体力が必要です。そのため、仕事や生活に支障が出る健康状態（慢性疾患や腰痛持ちなど）の人は、期間工として働くのは厳しいかもしれません。持病などを隠して面接に受かっても、入社時の健康診断で健康面や体力的な問題が発覚し、最終的に採用が見送られるケースもあります。

過去の職歴がマイナスに捉えられると、書類選考や面接で落とされることもあります。たとえば「離職歴が非常に多い」「仕事をしていない空白期間が長い」といった場合、面接で理由を聞かれる可能性があります。やむを得ない事情があったとしても、その理由をきちんと説明できないと、評価がマイナスに働く可能性があります。

期間工の採用には多くの手間とコストがかかるため、メーカー側としてはできるだけ長く働いてくれる人を歓迎します。よって、面接時に「とりあえず2～3ヵ月働きたい」「3ヵ月契約だからここを選んだ」など、志望動機で短期を前提とした意思を示すと、落とされる可能性が高くなります。たとえ短期で辞めるつもりであっても、面接時には「少しでも長く働きたい」と伝えた方が無難です。

期間工を募集するメーカーは、一度に多くの人員を採用しますが、目標数の人員を確保した時点で採用は打ち止めになります。期間工の募集人数や採用状況などの情報は、求職者にはなかなか把握できないため、応募するタイミングによってはすでに人員が埋まり、面接前に採用終了となってしまう可能性があります。

では次に、期間工に受かりやすい（採用されやすい）人の特徴を見ていきましょう。

先述したように、体力を要する期間工の仕事は、20～30代の若手層が採用されやすい傾向にあります。もちろん個人差はありますが、若手の人材の方が力仕事や夜勤などを無理なくこなせ、将来的にも正社員として登用できると期待されるからです。

とはいえ、40代でも期間工に採用され、ハードな力仕事をこなしている人や、現場のリーダーとして活躍している人もいますので、年齢を理由に諦める必要はありません。

期間工の仕事は未経験でも従事できますが、過去に期間工として働いた経験があると、即戦力として評価されやすくなります。また、メーカーによっては経験者手当が支給されることもあります。

期間工が担当する作業の中には、重量物を扱う力仕事や、長時間立ったままの立ち仕事も多くあります。そのため、自己PRや面接で体力への自信をアピールできれば、採用される可能性もぐっとアップするでしょう。たとえば、「趣味でスポーツや筋肉トレーニングをしている」「学生時代に運動部だった」「引っ越しや工事現場のアルバイト経験がある」など、具体的なエピソードを盛り込めば、より説得力も増すはずです。

期間工は一人で黙々と作業するイメージがありますが、製造ラインの工程ごとにチームを組み、メンバーとリレーションを取りながら仕事をこなしていきます。一人でも自己中心的な行動をすると、製造ライン全体に支障が出るだけでなく、重大な事故につながる可能性もあるため、協調性をもって仕事に取り組める人や、明るくハキハキとコミュニケーションを取れる人が歓迎されます。

ここからは、期間工の選考を突破するための対策とコツを紹介します。以下の点を心がけることで、受かる確率がアップしますので、ぜひ参考にしてみてください！

工場で多くの人手が必要となる繁忙期や、期間工の入れ替わりが多い時期（年度などの区切りの時期）は、期間工を大量募集するため比較的受かりやすい傾向にあります。

工場の業種やメーカーによって異なりますが、多くの期間工が契約満了となる「3～4月」「9～10月」に大量募集するメーカーが多いようです。また、自動車メーカーの場合は、自動車業界の決算期にあわせて増産体制となる「1～3月」「7～9月」が狙い目となります。

面接では面接官を見て背すじを伸ばし、やや大きめの声でハキハキと話しましょう。下を向いたまま小声でボソボソと話していると、「消極的で元気がない」「働く意欲が低いのでは」とマイナスな印象を与えてしまいます。正しい姿勢と明瞭な話し方を意識することで、面接官に与える印象はぐっと良くなるはずです。

また、期間工の仕事だからといって、ラフな普段着で面接に臨むのはNGです。面接時の服装は、男性・女性ともにスーツが基本。また、男性は髪が耳や目にかからないよう散髪してヒゲを剃り、髪の長い女性はきちんとまとめておくのがおすすめです。第一印象を良くするためにも、面接を受ける際には、ビジネスシーンにふさわしい清潔感のある身だしなみを心がけましょう。

期間工を募集しているメーカーの業種は、自動車・部品系・電子機器・重機・家電など多岐にわたり、業種によって仕事内容や求められる能力も異なります。たとえば、部品系・電子機器などのメーカーは、重量物を扱う力仕事が少なく、体力や腕力よりも手先の器用さが求められます。そのため、40代以上の人や女性でも比較的採用されやすく、細かい作業が得意な人も歓迎されるでしょう。

期間工の仕事が初めての人や、仕事選びに不安がある人は、期間工の求人を扱っている就職エージェントを通して応募するのがおすすめです。期間工に強いエージェントは、メーカーや業界、期間工の採用に関する情報に精通しているため、専属のアドバイザーと相談しながら、適切なタイミングで自分にマッチしたメーカーに応募することができます。

また、エージェントに登録すれば、履歴書の作成や面接対策などのサポートが受けられるのも大きなメリット。期間工の契約が満了した際にも、希望に応じて次の仕事を紹介してもらえるので、ブランクを空けずに働きたい人にもおすすめです。

期間工の選考に落ちてしまった場合、「製造業の派遣社員」という働き方を検討してみるのもひとつの方法です。派遣で働く場合も、期間工と同じように契約期間（最長3年）があり、勤務状況や派遣先企業の意向によっては、契約満了後に正社員として採用される可能性もあります。

とくに近年、製造業は人手不足が深刻化しており、経験の有無を問わず売り手市場の傾向が強まっています。そのため、未経験から働ける派遣社員の求人数も多く、仕事への意欲や自身の強みなどをアピールできれば、採用されるチャンスは十分あるでしょう。

紹介予定派遣とは、一定の派遣契約期間が満了（最長6ヵ月）した後、直接雇用に切り替えることを前提とした働き方です。派遣期間中に、直接雇用の契約を結ぶかどうかを本人と派遣先企業がそれぞれ検討し、双方の同意が得られた場合はそのまま直接雇用となります。こうして本人と企業の双方が、マッチングを見極める期間を設けることで、切り替え後のミスマッチを抑えられるのがメリットです。

以上、期間工の選考で落ちやすい人の特徴や不採用になる理由、採用されるためのポイントを解説しました。

期間工の仕事は比較的受かりやすいとはいえ、さまざまな理由で不採用になることもあります。もちろん、一度落ちてしまったからといって、期間工の仕事を諦める必要はありません。まずは、自分が落ちた理由や原因を分析し、改善点を把握して再挑戦することで、選考を突破できる可能性は十分にあります。

また、初めて期間工の仕事にチャレンジする場合も、応募のコツや対策を踏まえて選考に臨むことが採用への近道となります。一度落ちて再挑戦したい人も、初めて応募する人も、今回ご紹介したポイントを参考にしながら、期間工の採用を勝ち取ってください！

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