夜勤は生活リズムが乱れやすい? デメリットとメリットを解説
2026/3/27 更新
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■目次
- 1.そもそも「夜勤」とは?
- 2.夜勤で生活リズムが乱れやすい理由
- 3.夜勤の生活リズムが乱れる以外のデメリットは?
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①業務範囲も広くなる
②眠りに入りにくくなる
③友人や家族と生活リズムが合いにくくなる
④体力・精神的に疲れやすくなる
- 4.夜勤は生活リズムが乱れやすいもののこんなメリットが!
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①日勤よりも賃金が高い
②通勤ラッシュとは無縁
③時間を有効活用できる
④日勤よりラクに働ける
⑤日中の用事をサクサクこなせる
- 5.夜勤でも生活リズムを整えるコツ
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①睡眠環境を整える
②起きたら光を浴びる
③睡眠前のカフェインやアルコールは避ける
④睡眠前は軽めの食事で済ませる
⑤仮眠をとる
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6.夜勤の生活リズムが気になるのなら「交替制」がおすすめ!
- 7.生活リズムの乱れなく、希望に適した働き方を選択するために
1.そもそも「夜勤」とは?
「夜勤」とは、その言葉どおり「夜」に「勤務」することを意味し、厳密に夜勤は22時から翌午前5時の深夜労働のことを指します。このことから、暗くなり始める17時から21時までの4時間を働いても、それは夜勤と言いません。
夜勤で働く人の雇用形態は正規・非正規とさまざまですが、 原則として満18歳未満の年少者の夜勤は労働基準法で禁止されているため、コンビニで働いている高校生が時給の高い深夜のシフトに入りたくても、午後10時~翌午前5時の時間帯に働くことはできません。これは満18歳未満の年少者が法的に保護されているためです。
また、妊娠した女性が会社から夜勤のシフトを組まれた場合、妊産婦が自ら「夜勤のシフトに入れない」と申し出れば、労働基準法の「母性保護規定」によって、雇い主はその意向を受け入れなくてはならないとしています。
2.夜勤で生活リズムが乱れやすい理由
夜勤で生活リズムが乱れやすくなるのは、「昼に太陽光を浴びながら活動し、夜に眠る」という人間本来の概日リズム(サーカディアンリズム)に逆らう働き方になるためです。
夜勤では昼間に眠り、夜に働くため、生活リズムが昼夜逆転します。このサイクルは体内時計を乱しやすく、睡眠の質が下がったり、食事や休息のタイミングがずれたりするため、疲れると感じやすいのです。
3.夜勤の生活リズムが乱れる以外のデメリットは?
では早速、夜勤で働くデメリットを見ていきましょう。
①業務範囲も広くなる
深夜のコンビニに行くと、アルバイトスタッフ1名が品出し・商品補充、納品・検品からレジまでの業務を、すべて一人でこなしているシーンを見かけますが、一人または少人数のスタッフで業務をこなす夜勤の職場では、店長や管理職がいないぶんトラブルや事故が発生した際の 臨機応変な対応力のほか、円滑に業務をこなす責任感やスキルが求められます。
②眠りに入りにくくなる
夜勤明けに自宅に戻って「さあ寝よう」と思っても、窓からは直射日光が降り注ぎ、道路を往来する車の走行音、街の喧騒、人々の話し声、家族の生活音などが気になって、眠りに入りにくくなることがあります。
夜勤をする人は、日差しが出ている時間に寝て、日が沈んでいるときに活動することになり、
多くの人の生活スタイルとは昼夜が逆転するため、生活やカラダのリズムが乱れやすくなるデメリットがあります 。
③友人や家族と生活リズムが合わない
友人などの親しい人が日中に働いていることが多い場合は、日帰り旅行や外出、食事、イベントへの参加など、一緒に出かけて楽しむ機会が減ることになり、家族ともそろって食事をする機会が減ることになります。こうした点から、 夜勤の最大の悩みどころは、昼と夜が逆転した生活サイクルになることで、まわりの人と予定が合わせにくくなることかもしれません。
④体力・精神的に疲れやすくなる
昼夜逆転の生活サイクルは、
自分でも気づかないうちに自律神経に負担がかかり、体や心に不調を感じやすくなります 。
眠気や集中力の低下、だるさ、ストレスを感じやすくなるなどの不調も起こりやすく、長く続くと体調を崩すこともある点には注意が必要です。
4.夜勤は生活リズムが乱れやすいもののこんなメリットが!
ここからは、夜勤で働く魅力やメリットを見ていきましょう。
①日勤よりも賃金が高い
最大のメリットは、時給や賃金が高い点にあります。下図では通常の時間給1500円での「日勤」と「夜勤」の賃金の差を表していますが、 夜10時~翌午前5時の夜勤のシフトに入った場合の賃金の計算方法は「働いた時間分の時間給×1.25倍」になるため、通常の時間給が1500円であれば375円が深夜割増分として上乗せされます。
また、介護職や看護師などが「夜勤」をする場合、割増賃金のほかに1回あたり数千円~2万円ほどの「夜勤手当」が設定されていることもありますが、「日勤」と「夜勤」の人が1日8時間働いた際の月給の差は数万円におよぶこともあり、ベースになる時間給が高ければ高いほどその差は大きくなります。
②通勤ラッシュとは無縁
夜勤で働く人の場合、道路の混雑しない時間帯に自家用車や自転車、オートバイなどを使って通勤する人が多い傾向にあります。また、電車やバスを利用して通勤する人も、朝夕のラッシュアワーと時間帯がかぶりにくいため、 日勤の人が毎日感じている朝夕の大渋滞、電車やバスの混雑などとは無縁のストレスフリーな通勤ができるでしょう。
③時間を有効活用できる
土日や祝日に混雑するアミューズメント施設やテーマパーク、観光地にも、混雑していない平日に行けますし、大型量販店や人気店でのショッピングも混んでいない平日の時間帯なら、じっくり買い物ができます。そのほか、美容院や理容院やイベントも 平日を狙えば予約が取りやすく、さまざまな場面で時間を有効活用できるメリットがあります。
④日勤よりラクに働ける
夜勤のデメリットとして、〈少人数で業務を担 当することが多い〉〈業務範囲が広くなり、責任が重くなる〉とご紹介しましたが、このデメリットも場合によってはメリットになります。
少人数で働くことが多い夜勤は、
上司や管理職の顔色を窺うことや、同僚との人間関係に煩わされる心配が少なくなりますし、日中に比べて来店数も少ないので、
慌ただしく業務に追われることがあまりないといえます。
⑤日中の用事をサクサクこなせる
日勤の人であれば、出勤時間を遅らせる、仕事の合間に抜け出す、有給を取得するなどの方法で病院、役所、銀行などに行って用事を済ませることが多いのですが、夜勤の人は 日中の時間を自由に使えるため、平日の日中の時間を活用すれば長い時間待たされることなく、用事を済ませられます。
5.夜勤でも生活リズムを整えるコツ
夜勤は生活リズムが乱れやすいものの、ちょっとした工夫で体への負担を軽減し、快適に働くことができます。
ここでは、夜勤中や夜勤明けに取り入れやすい生活リズムの整え方を紹介します。
①睡眠環境を整える
夜勤明けは昼間に眠るため、睡眠環境をより意識する必要があります。
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●部屋をできるだけ暗くする(遮光カーテンを使用)
●静かな環境を作る(耳栓やアイマスクを活用)
●寝る前に軽くストレッチやぬるめのお湯に浸かる
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これらの工夫を取り入れることで、日中でも質の高い睡眠がとれ、夜勤中の体への負担を減らせるでしょう。
②起きたら光を浴びる
起床後に太陽の光を浴びることで、体内時計をリセットできます。夜勤の人は、仕事に行く前や起きてすぐのタイミングで 5分~20分ほど外に出て光を浴びると、目覚めがスッキリし、眠気を感じにくくなります。
③睡眠前のカフェインやアルコールは避ける
夜勤終了後から就寝までの間は、カフェインやアルコールの摂取を控えましょう。
カフェインには覚醒作用があり、眠りにつきにくくなるだけでなく、浅い睡眠の原因にもなります。
また、
アルコールは一時的に眠気を感じやすくしますが、途中で目が覚めやすくなるなど、結果的に睡眠の質を下げてしまいます。
質のよい睡眠を確保するためにも、こうした工夫を少しずつ取り入れてみてください。
④睡眠前は軽めの食事で済ませる
夜勤中や夜勤明けの食事は不規則になりやすく、脂っこい料理を選ぶと消化に時間がかかって胃腸に負担をかけてしまいます。
消化のよい軽めの食事にすることで、胃もたれを防ぎ、睡眠の質を高められます。
また、夜勤明けで朝食を抜くとエネルギー不足になり、体調を崩す原因となります。おかゆやスープなど、消化に良いメニューで栄養を補いましょう。
⑤仮眠をとる
夜勤前に短い仮眠をとることで、集中力の低下や強い眠気を防ぐことができます。
ただし、
環境やスケジュールによって仮眠が難しい場合は、静かな場所で過ごすなど、心身を落ち着ける時間をつくることが大切です。
無理に眠ろうとせず、自分に合った方法でリラックスして過ごしましょう。
6.夜勤の生活リズムが気になるのなら「交替制」がおすすめ!
夜勤には、さまざまなメリット、デメリットがあることが理解できたところで、 「夜勤で働きたいけれど、家の事情などを考えると生活リズムが崩れやすい夜間の仕事は難しそう……」「夜勤がずっと続くとカラダがきつそう……」と思い悩んでいる人は、交替制勤務にも目を向けてみましょう。
交替制勤務とは1日の勤務時間を2〜3つのシフトに分け、複数の従業員が交替する勤務形態のことを指します。24時間体制でフル稼働する製鉄、自動車、半導体、食品などの製造現場では、従業員が3交替制で勤務することによって現場を支え、工場の稼働が止まらないようにしています。
24時間フル稼働する製造現場では従業員が「日勤」「準夜勤」「夜勤」の3交替制のシフト制を敷いていることが多く、 シフトを上手に組み合わせることで夜勤限定の働き方をしなくて済む可能性があります。
また、同じ夜勤でも、その企業のシフトが「日勤」「準夜勤」「夜勤」の3交替制か、または「日勤」と「夜勤」の2交替制かによって、労働基準法が定める「休日」の規定が異なるので、夜勤で働くことに不安を抱いている人は、安心材料を増やすためにその職場で働く人はどのようなローテーションで働いているのか、どのように休日をとって生活リズムを整えているのかなどを事前に確認するようにしましょう。
7.生活リズムの乱れなく、希望に適した働き方を選択するために
時給のよい「夜勤」をあえて選択して効率的に稼ぎたい……、日勤と夜勤をローテーションさせて、カラダの負担を上手にコントロールしたい……など、その人のライフスタイルや求めるものによって、働き方は千差万別ですが、最近は日勤の賃金より割高な深夜割増分を重視し、夜勤をメインにする「夜勤専従」と呼ばれる人も増えています。
「夜勤専従」の人は遮光カーテン、騒音が少ない住環境など快眠を取りやすい環境を整えてデメリットを克服しているようですし、交替制の職場では従業員が心身ともに健康であるよう、休日を取りやすい環境を整えているところも最近は増えてきています。
——夜勤を選択する際には、賃金、休日、メリット、デメリットなどさまざまな観点からしっかり比較検討し、心とカラダの健康をしっかり維持するためにも、自分の希望に最も適した働き方を選択するよう心がけてくださいね。
