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ニートの人数や割合は?データから見たニートの現状とリスクについて考察

ニートの人数や割合は?データから見たニートの現状とリスクについて考察

2026/4/27 更新

  1. ■目次
    1.「ニート」の社会的な定義とは?
    ①ニートという言葉の由来と定義
    ②35歳以上の無業者はニート?
    ③ニートと引きこもりは違う?
    2.日本におけるニートの数と割合の推移
    ①世界的に見た日本のニートの割合
    ②年齢別のニートの割合
    ③年齢が高くなるほど無業者数は増加
    ④学歴別のニートの割合
    3.データから見た「ニートになってしまう原因」
    4.データから見た「ニートが就職しない理由」
    5.データから見た「ニートを続けるリスク」
    ①年齢とともに就職が難しくなる
    ②ニート期間が長引くほど就職が難しくなる
    6.ニートから抜け出すためにできること3つ
    ①未経験歓迎の仕事から探す
    ②就職の相談先を見つける
    ③資格を取得する
    7.まとめ

「ニート」の社会的な定義とは?

ニートという言葉の由来と定義

ニートという言葉の由来と定義

ニートという言葉は1990年代後半、イギリスの労働政策の中で登場した造語で、 「Not in Education, Employment or Training(就学・就業していない、職業訓練も受けていない)」 という英語の頭文字をとって「NEET(ニート)」と呼ばれるようになりました。

日本においては、2000年代に入ってニートという言葉が社会的に広まり、厚生労働省や内閣府ではニートの対象者を以下のように定義づけています。

  1. 【ニートとは?】
    通学・家事をしていない15~34歳の若年者のうち、就業していない(求職活動をしていない、または働く意思がない)無業者

35歳以上の無業者はニート?

この定義から見ると、ニートに該当するのは「学生や主婦(主夫)を除く34歳までの若年無業者」で、35歳以上の無業者に対する呼称に明確な定義はありません。ただ、 35歳以上の無業者に対してもニートという呼称は使われており、一般的には「中年層ニート」などと呼ばれることが多い ようです。

ニートと引きこもりは違う?

ニートと引きこもりは違う?

「引きこもり」とは、不登校や就職の失敗などをきっかけに、長期間自宅に閉じこもるようになり、社会(周囲の人)と接触を避けている状態のことを指します。その間、学校や仕事に行っていない状態となるため、引きこもりとニートは共通する部分もあるといえるでしょう。ただ、ニートの中には自宅に閉じこもっていない(周囲の人と接している)人もいるため、すべてのニートが引きこもりに該当するわけではありません。

日本国内におけるニートの数と割合の推移

日本国内におけるニートの数と割合の推移

総務省統計局の労働力調査によると、国内でニートに該当する 15~34歳の若年無業者は、2023年平均で59万人、35~44歳の無業者(中年層ニート)は37万人となっています。これらを合わせた総数は、10年前の2013年と比較すると約8万人減少しています(下記グラフ参照)。

ニートの数は減っている?

世界的に見た日本のニートの割合

ニート(NEET)の問題は、日本だけでなく世界各国でも課題となっています。国際労働機関(ILO)の調査によると、 世界では若年人口の20.4%(約2億5,600万人)が、仕事にも就かず、教育や職業訓練も受けていない状態にあるとされています。

一方、日本の若者のNEET割合はOECD諸国と比較すると低い水準とされています。ただし、日本ではニート状態が長期化するケースもあり、社会復帰に向けた支援の重要性が指摘されています。

なお、 日本では15〜34歳のニートは約57万人と推計されており、若年層の就労支援は重要な社会課題の一つとなっています。

年齢別のニートの割合

ニートの割合は、年齢によって傾向が異なります。若年層では、学校卒業後に就職できなかったり、早期離職をきっかけにニート状態になるケースが見られます。

一方、20代後半から30代前半になると、ニート状態が長期化している人の割合が増える傾向があります。
また、 日本の若年無業者(いわゆるニート)の割合は、若年人口全体の約2%程度 で推移しています。

年齢が高くなるほど無業者数は増加

年齢が高くなるほど無業者数は増加

一方、人口に占める35~44歳の無業者の割合を見ると、ここ10年は横ばいの状態が続いていることがわかります。しかし、 15~24歳・25~34歳・35~44歳ごとの無業者の数は、年齢層が高くなるにつれて増えており、年齢を重ねるほど仕事に就くのが難しくなる 傾向にあることを示しています。

学歴別のニートの割合

ニートの割合は、学歴によっても違いが見られます。
一般的に、学歴が低いほどニート状態になりやすい傾向があります。

労働政策研究・研修機構の調査「非求職無業者(ニート)の経歴と意識、世帯の状況」によると、ニートの学歴別割合(※)は以下のとおりです。

最終学歴 割合
中卒 18.1%
高卒 57.2%
短大・専門学校卒 10.9%
大学・大学院卒 13.2%

※2017年の「15~34歳で仕事に就いていない人」の最終学歴の割合

このデータを見ると、 ニートの最終学歴では高卒が57.2%と半数以上を占めており、もっとも多い ことがわかります。

高卒の割合が多い理由としては、次のような背景が考えられます。

  1. ●高卒で就職したものの、早期離職してしまった
    ●大学や専門学校などを中退し、高卒扱いとなったまま就職に至らなかった

ただし、大学卒や専門学校卒でもニートになるケースは一定数存在しており、学歴だけが原因とは限りません。就職活動の失敗や職場とのミスマッチ、人間関係など、さまざまな要因が重なってニート状態になる場合もあります。

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データから見た「ニートになってしまう原因」

データから見た「ニートになってしまう原因」

そもそもニートになりたいと思ってなった人は、ほとんどいないでしょう。にもかかわらず、若者がニートになってしまう原因とは何なのでしょうか。厚生労働省の「ニート状態にある若年者の実態および支援策に関する調査研究報告書」によると、若者がニートになってしまう主な原因・きっかけとして、以下のような事項が挙げられています。

  1. ●勉強でのつまずきや挫折
    ●学校を中退
    ●学校でのいじめ
    ●不登校
    ●就職や職場での失敗
    ●人間関係のストレス
    ●メンタル面の不調
    ●コミュニケーションへの不安 など

このように、個々の家庭環境・経済状況だけでなく、学校・職場などの社会的環境から派生するさまざまな問題が原因・きっかけとなり、結果的にニートになってしまう人が多い と考えられます。

※参考資料/厚生労働省「ニート状態にある若年者の実態および支援策に関する調査研究報告書」

データから見た「ニートが就職しない理由」

データから見た「ニートが就職しない理由」

総務省の「就業構造基本調査結果」によると、 ニートが就職しない理由として最も多いのが「病気やケガ」です 。この中には、ニートになった原因のひとつであるメンタル面の不調や、精神疾患(うつ病・パニック障害など)が多く含まれていると見られています。

また、就職を希望しているが求職活動は行っていない「非求職型」のニートと、就職そのものを希望していない「非希望型」のニートでは、就職しない理由が若干異なっていることがわかります。非希望型では「とくに理由はない」という回答が多いことから、なんとなくニートを続けている人が多い傾向 にあるようです(以下グラフ参照)。

データから見た「ニートが就職しない理由」2
データから見た「ニートが就職しない理由」3


※グラフ出典(直近データ)/総務省「平成24年 就業構造基本調査結果」

データから見た「ニートを続けるリスク」

ニートから抜け出せない人の中には、 「とりあえず今は働かなくてもいいかな」「就職はもう少し先になったら考えよう」と、仕事に就くことを先送りにしてしまう人も少なくないようです。とはいえ、就職するまでのブランクが長くなればなるほど、社会に出たとき・復帰したときのギャップは大きくなりますし、年齢とともに就職へのハードルが高くなっていくのも事実です。
以下、ニートを続けるリスクについて、国や公的機関の調査データをもとに解説します。

年齢とともに就職が難しくなる

年齢とともに就職が難しくなる

まず、年齢別の正社員就職率についてですが、ニートに関する調査データがないため、ここではアルバイト・パートで働くフリーターのデータを参考に考察します。

厚生労働省の独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の調査報告書によると、年齢別に見たフリーターから正社員への移行率は以下の通りです。

  1. 【年齢別に見たフリーターから正社員への移行率】
    ●15~19歳……29.9%
    ●20~24歳……32.7%
    ●25~29歳……25.5%
    ●30~34歳……18.1%
    ●35~39歳……15.5%

このように、フリーターから正社員への移行率(就職率)は、 20代前半をピークに年齢とともに低くなっていくことがわかります。とくに中途採用市場では、年齢が上がるほど実務経験や即戦力を求める傾向が強まるため、同じ年齢のフリーターと比べて就労経験が浅い(ない)ニートの場合、上記の数値よりさらに就職率が低くなる可能性があります。



※参考資料/労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状 3-平成29年版「就業構造基本調査」より-」

ニート期間が長引くほど就職が難しくなる

ニート期間が長引くほど就職が難しくなる

同じく、フリーターに関する厚生労働省の広報資料を見ると、フリーター期間ごとに正社員として就職できた人の割合は以下のようになっています。

  1. 【フリーターの期間別・正社員就職できた人の割合】
    ●フリーター期間6ヵ月以内……64.0%
    ●フリーター期間6ヵ月~1年以内……58.3%
    ●フリーター期間1年~2年以内……52.2%
    ●フリーター期間2年~3年以内……58.9%
    ●フリーター期間3年以上……48.9%

このように、フリーター期間が6ヵ月以内であれば6割以上の人が正社員として就職できたのに対し、期間が3年以上になるとその割合が半数以下になることがわかります。現時点で何かしらの仕事をしているフリーターと、仕事をしていないニートは定義が異なるものの、ブランク期間が長くなるほど就職が難しくなるといえるでしょう。

※参考資料/フリーターに関する厚生労働省の広報資料

ニートから抜け出すためにできること3つ

ニートから抜け出すためにできること3つ

ニート状態から抜け出すには、いきなり正社員を目指すのではなく、できることから少しずつ始めることが大切です。
ここでは、社会復帰に向けて実践しやすい方法を3つ紹介します。

未経験歓迎の仕事から探す

ニートから就職を目指す場合、まずは「未経験歓迎」の仕事から探すのがおすすめです。
長期間仕事から離れていると、「自分にできる仕事があるのか」と不安に感じる人も少なくありません。しかし、未経験者を前提に採用し、入社後に研修を行う企業も多くあります

特に以下のような業界では、未経験者歓迎の求人が比較的多い傾向があります。

  1. ●製造業
    ●物流業
    ●警備業
    ●介護業
    ●サービス業

まずはアルバイトや契約社員から働き始め、経験を積むのも一つの方法です。経験を積むことで自信がつき、将来的に正社員を目指しやすくなる場合もあります。

  

就職の相談先を見つける

一人で就職活動を進めるのが不安な場合は、就職支援機関の活用も有効です。
代表的な相談先には以下のようなものがあります。

  1. ●ハローワーク
    ●若者サポートステーション
    ●就職エージェント
    ●自治体の就労支援窓口

これらの機関では、求人紹介だけでなく履歴書の書き方や面接対策などのサポートを受けることができます
特に ハローワークでは、職業相談や職業訓練の案内などを無料で利用できるため、ニート状態から就職を目指す人にとって大きな助けになるでしょう。

資格を取得する

就職の選択肢を広げる方法として、資格取得を目指すのも一つの方法です。

資格を取得することで特定の仕事に必要な知識やスキルを証明できるため、未経験でも応募できる仕事が増える可能性が高くなります。

例えば、以下のような資格は比較的取得しやすく、就職に役立つ場合があります。

  1. ●マイクロソフトオフィススペシャリスト
    ●ITパスポート
    ●Webクリエイター能力認定試験
    ●Webデザイン技能検定
    ●フォークリフト運転技能講習
    ●介護職員初任者研修

ただし、資格を取得すること自体が目的になってしまうと、就職につながらない場合もあります。 資格はあくまで就職の手段として考え、求人の需要なども確認しながら取得を検討するとよいでしょう

まとめ

今回は、国内におけるニートの人数や割合、増減の推移、仕事に就かない理由など、統計データから見たニートの現状とリスクについて考察しました。

少子化が進行する近年、ニートの数自体は減っているものの、若者のニート率はジワジワと上昇しています。そうした中、ニートからの就職に成功し、社会人として活躍している人もたくさんいます。やむを得ない事情や理由もなく、ただ何となくニートを続けている人は、将来的なリスクをしっかりと認識し、脱ニート&就職に向けて早めに行動を起こしましょう!

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