フリーターと社会人は違うの? フリーターから正社員になるには?
2023/12/15 更新
20代を中心とした若者の間では、「そろそろフリーターを卒業して正社員を目指したい」といった声をよく耳にしますが、今回は、フリーターと社会人の違い、フリーターから正社員になる方法、就職活動における注意点について解説します。
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■目次
- ●フリーターと社会人の違いとは?
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・フリーターとは?
・社会人とは?
- ●フリーターが社会人として見なされない理由
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・責任ある仕事の経験がない
・仕事のスキルやマナーが身についていない
- ●正社員とフリーターの違いとは?
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・雇用条件の違い
・職責・業務範囲の違い
・待遇・福利厚生の違い
- ●フリーターから正社員になる年齢制限は?
- ●フリーターから正社員になる方法は?
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・アルバイト先の正社員になる
・求人サイトで探す
・ハローワークに行く
・就職サポートを利用する
- ●フリーターが転職活動で注意するポイントとは?
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・ビジネスマナーを意識する
・未経験のつもりでチャレンジする
・フリーターの経験が評価される場合もある
・前向きな姿勢を持つ
- ●まとめ~ 工場求人ナビならフリーターから正社員になれるお仕事が満載!
フリーターと社会人の違いとは?
学校を卒業して仕事に就けば、誰もが等しく社会人として扱われます。ただ、社会に出て働いているにも関わらず、「フリーターは社会人ではない」「社会経験がない」とみなされる風潮があるのも事実です。 まずは、そもそもフリーター・社会人とは何なのか、それぞれの定義や一般的な認識の違いについて解説します。
フリーターとは?
フリーターとは「フリーアルバイター」の略語で、一般的にパートやアルバイトで生活する人全般を指しますが、内閣府では以下のような人をフリーターとして定義づけています。
フリーターとは?その定義やメリット・デメリットをデータをもとに深掘り解説!
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- 学生や主婦を除く15~34歳の若年者のうち、パート・アルバイトの雇用形態を主な仕事としている者、あるいは、就職する意思を持っている無職の者
ちなみに、内閣府の定義では、若年者で就職する意思のない人(求職活動をしていない人)は「ニート」、35歳以上でパートやアルバイトをしている人は「非正規労働者」「アルバイト」という呼称になり、フリーターとは区別して扱われています。
社会人とは?
社会人という言葉の明確な定義はなく、広い意味ではフリーターも社会人に含まれますが、採用現場においてはその認識が異なります。採用現場でいう社会人とは、企業に籍を置いて働いている正社員のことを差し、アルバイトやパートで働くフリーターは含まれないのが一般的です。
フリーターが社会人として見なされない理由
では、採用現場や就職市場において、なぜフリーターは社会人と認められないのでしょうか。その主な理由としては、以下2つの点が挙げられます。
責任ある仕事の経験がない
フリーターでも正社員と同じ業務を行う場合もありますが、担っている責任は同じではありません。たとえば、アルバイト店員のミスで顧客から苦情があった場合、店の責任者である正社員が顧客のクレームに直接対応し、最終的な責任やミスのカバーを負うことになります。 このように、フリーターと正社員は仕事に対する責任に大きな差があり、いつ辞めるかわからないフリーターの立場では、責任ある重要な仕事はなかなか任せてもらえません。よって、仕事で重責を負った経験がないフリーターは、社会人として甘いと見られがちなのです。
仕事のスキルやマナーが身についていない
責任ある仕事を任せられないフリーターは、正社員より知識や経験を積む機会が限られ、仕事に必要なスキルが身につきにくい傾向にあります。スキルがないと専門的な仕事もできないため、社会人としてのキャリア形成が期待できないと判断されてしまうのです。
また、正社員の場合は研修などの社員教育を通して、仕事の進め方やビジネスマナーについて学ぶことができますが、フリーターはそうしたことを教わる機会がほとんどありません。そのため、名刺交換やメールの手順、電話対応、礼儀作法など、社会人なら当然知っている基本的なマナーや常識を知らず、社会人経験がないとみなされてしまうことが多いのです。
正社員とフリーターの違いとは?
社会人とフリーターの違いは、ややあいまいな部分もありますが、企業に籍を置く正規雇用の正社員と、非正規雇用のフリーターを比べると、その違いがより明確になります。 以下、正社員とフリーターの主な違いについて、それぞれのメリット・デメリットとともに見ていきましょう。
雇用条件の違い
労働契約に期間の定めがない正社員は、長期的に安定した雇用が保障され、定年まで働けば退職金も支払われます。ただ、所定労働時間は基本的にフルタイムなので、1日の拘束時間が長く、残業や転勤、配属変更などにも、その都度対応することが求められます。
一方、フリーターは勤務時間や勤務日の調整がしやすく、自分の希望に応じた働き方ができます。基本的に残業や転勤を求められることもなく、他の仕事と兼業しやすいのもフリーターならではのメリットです。しかし、アルバイトの人数調整や人件費削減などで、希望する時間・日数だけ働けるとは限らず、長期的な安定雇用も保障されません。
また、正規雇用である正社員に比べると、非正規雇用であるフリーターの方が解雇されやすいのが現実です。そのため、フリーターは雇用(定期的な収入など)が不安定と捉えられ、社会的信用が低くなる傾向があります。場合によっては、賃貸住宅の入居審査に通りにくかったり、各種ローンやクレジットカードが利用できないなど、信用調査に影響が出る可能性もあります。
職責・業務範囲の違い
企業という大きな組織の中で働く正社員は、会社の将来や経営に直結する幅広い業務を任されます。個々の権限や裁量が与えられる代わりに、仕事に対する責任も重くなりますが、成果を上げれば昇進昇給やキャリアアップにもつがるため、大きなやりがいを持って仕事に励むことができます。
一方でフリーターは、業務範囲が明確に定められているため、正社員と比べて職責は格段に軽くなります。その分、さまざまな仕事にチャレンジしたいと思っても、重要な役職や業務に就くことはできず、正社員並みの昇給昇格やキャリアアップも見込めないのが現実です。
待遇・福利厚生の違い
フリーターは基本的に「働いた時間分の給料のみ」が収入となります。一方、正社員は月々の給料に加えて、各種手当やボーナスなども支給され、定期的な昇給も期待できます。そのため、正社員はフリーターと比べると収入面で圧倒的に優位となります。
さらに、正社員にはさまざまな福利厚生が用意されています。どのような福利厚生を導入しているかは企業によって異なりますが、一般的なものとしては「住宅・家族手当」「会社提供の施設利用(ジムや宿泊所など)」「結婚・出産祝い金」「健康診断」「託児所の設置」「出産・育児休暇」「資格取得の支援」「財形貯蓄制度」などがあります。
こうした福利厚生は、従業員やその家族の満足度を上げて、長く働いてもらうことを目的としており、企業としては「長く働ける正社員ほど手厚くしたい」と考えています。そのため、長期就労が見込めないフリーターは受けられる福利厚生が少ない、あるいは無い場合も少なくありません。
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フリーターから正社員になる年齢制限は?
先述したように、厚生労働省の定義ではフリーターの年齢を「15~34歳の若年者」としています。ということは、現実的にフリーターから正社員を目指せるのは、30代半ばまでと捉えることもできるのです。
フリーターの仕事は社会人経験として評価されにくく、30代までフリーターを続けていると、20代前半から社会人経験を積んでいる正社員より、約10年遅れをとっていることになります。このように、フリーターを長く続けるほど、同年代の正社員と社会人経験のギャップが広がり、採用する企業側の評価も低くなってしまうのです。
ちなみに、就職サイトなどに掲載されているほとんどの求人情報には、「原則として、求人で年齢を制限することは禁止」とする雇用対策法に従い、年齢制限の条件が記載されていません。とはいえ、実際には採用する企業側にも希望する人材の年齢層があり、若い人材が求められる傾向にあるのも事実です。よって、フリーターから正社員を目指すのであれば、できるだけ若いうちに就職活動を始めることが、採用の可能性を上げるポイントとなってくるでしょう。 職種や仕事内容によっては、フリーターの経験が評価され、年齢に関わらず採用されるケースもありますが、年齢とともに採用のハードルが高くなることは覚えておいてください。
フリーターから正社員になる方法とは?
いざフリーターから正社員を目指したいと思っても、何から就職活動を始めればいいのかわからない……という人も多いのではないでしょうか。
以下、フリーターから正社員になるための具体的な方法を4つご紹介します。
アルバイト先の正社員になる
アルバイト先の企業に正社員登用制度があれば、フリーターでも正社員になれるチャンスが高くなります。 正社員登用制度とは、非正規雇用のアルバイトやパート従業員を、そのまま正社員として登用する制度です。正社員に登用されるためには、勤務期間や勤務態度、年齢、登用試験合格などの条件を満たす必要がありますが、仕事内容や職場環境を把握したうえで正社員になれるので、新しい仕事や会社を探すよりミスマッチが生じにくいのがメリットです。
また、大手企業の通常の正社員採用では、ほとんどが大卒・高卒などの学歴が応募条件となっていますが、正社員登用制度の採用では学歴不問としている場合が多く、実際に中卒でも正社員に登用されるケースが多々あります。
《期間工から正社員になる方法も》
正社員登用制度のある製造業の大手メーカーでは、とくに期間工(期間従業員)の正社員登用に多くの実績があり、なかには登用率が80%を超えるメーカーもあります。製造業や工場ワークに興味がある人は、期間工から正社員を目指すという方法もありますので、ぜひチェックしてみてください(以下参照)。
期間工から正社員になるための条件・ポイントとは? | 工場・製造業の求人・お仕事・派遣なら日総工産 (717450.net)
求人サイトで探す
求人サイトには、さまざまな企業の求人情報がリアルタイムで掲載されていますので、自分にマッチした条件の仕事が見つかる可能性もあるでしょう。求人サイトを利用する際には、自分の希望や経歴と親和性の高いキーワードを一緒に検索し、できるだけターゲットを絞ることで、よりマッチング度の高い求人を見つけやすくなります。
ただし、求人サイトでの仕事探しは基本的に自分1人で行うことになるため、就職活動に自信がない人は、他の方法と併せて進めることをおすすめします。
ハローワークに行く
ハローワークでは、地元企業を中心とした求人の中から、自分の経歴や能力に合った仕事を紹介してもらうことができます。面接指導や履歴書の添削、面接日程調整などのサポートも受けられるため、自分1人で就職活動を進めるより安心感もあるでしょう。また、ハローワークの求職者を対象にした職業訓練などの支援制度もあり、就職に必要な知識やスキルを身に付けられるのもメリットです。
就職サポートを利用する
就職エージェントなどのサポートサービスを利用すれば、自分に合った仕事選びはもちろん、自己分析や面接対策、応募書類の添削・作成など、正社員を目指す上で必須となるさまざまな支援を受けることができます。就職のプロに相談しながら活動を進められるので、ポイントをしっかり押さえて、就職の成功率を高められるのがメリットです。無料で申し込めるサービスも多くありますので、ぜひ気軽に利用してみてはいかがでしょうか。
フリーターが転職活動で
注意するポイントとは?
では最後に、フリーターが正社員就職を成功させるためのポイントや、就職活動・面接における注意点などを見ていきましょう。
ビジネスマナーを意識する
フリーターは社会人経験がないとみなされるため、ビジネスマナーも身についていないと思われがちです。そのため、ビジネスマナーが身についていることを示せれば、採用側に好印象を持たれやすく、人材としての評価もプラスにつながるでしょう。面接時はもちろん、面接までの担当者とのやりとりや提出書類の作成においても、細部までマナーを意識して取り組むことが大切です。
もし、ビジネスマナーについてわからないことがあれば、ネットや参考書で勉強したり、就職サポートで教わるなど、事前にしっかり確認しておくようにしましょう。
未経験のつもりでチャレンジする
アルバイトで正社員並みに働いていたとしても、採用側から見れば、フリーターは社会人経験がないものとして扱われます。よって、フリーターだった自分の経験を社会人経験と勘違いして、強引にアピールするのは考えものです。評価されないどころか、一般常識がないとマイナスの印象を与えかねません。フリーターの経験は社会人経験ではないとしっかり認識し、未経験からチャレンジするという姿勢を持って、就職後に向けた意欲を示すことが大切です。
フリーターの経験が評価される場合もある
フリーターの仕事は社会人経験とはみなされないものの、まったく評価されないわけではありません。応募した企業に関連する職種のアルバイトであれば、その仕事で培ったスキルや経験が評価の対象になりますし、場合によっては即戦力として採用につながる可能性もあります。
とくに、経験のある業種や職種に応募する際には、フリーターの仕事を通して何を学び、どのようなスキルや成果が得られたのかを洗い出し、より具体的に伝えることが重要です。また、その経験を応募先の企業でどう生かしていきたいのか、しっかりアピールできるように準備しておきましょう。
前向きな姿勢を持つ
これといった目的や理由もなく、軽い気持ちでフリーターを続けてきた人も多いかもしれません。しかし、自分の経歴に自信がないからといって、変につくろったり、嘘をついたりするのはおすすめできません。まず、安易にフリーターを続けてきたことを正直に話した上で、その反省から「将来に向けて真剣に就職を目指している」ことをしっかり伝えましょう。そんな前向きな姿勢を持って面接に臨めば、就職にかける意欲や素直な気持ちが相手にも伝わり、好印象を持たれやすくなるはずです。
ーまとめー
工場求人ナビならフリーターから
正社員になれるお仕事が満載!
今回はフリーターから正社員を目指す方に向けた、さまざまなお役立ち情報をお届けしました。ご紹介した情報やポイントを参考に就職活動を進めながら、自分にマッチした企業への正社員就職を実現させてくださいね!
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