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食品工場の仕事はきついのか?

食品工場の仕事はきついのか?

2022/12/19 更新

私たちの暮らし欠かせない“食”を支える食品工場の仕事。年間を通して多くの求人があり、年齢・性別・経験を問わず誰でも働けるのが魅力です。 ただ、食品工場で働いてみたいと思っても、「仕事がきついって聞くけど本当?」「実際は大変なのでは?」「自分に向いているのか心配」……など、 仕事への疑問や不安の声も少なくないようです。

そこで今回は、食品工場の仕事がきついと言われる理由とともに、実際の仕事内容や職場環境、働くメリットや仕事の適性について解説します。食品工場のリアルを知りたい方や、食に関わる仕事に興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。

  1. ■目次
    ●未経験でも働ける食品工場の仕事内容
    ・仕込み
    ・加工
    ・調理
    ・盛り付け
    ・検査・検品
    ●食品工場の衛生対策と就業ルールについて
    ・食品工場の基本的な衛生対策
    ・身だしなみに関する就業ルール
    ●食品工場の仕事がきついといわれる理由
    ・繰り返しの単純作業がきつい
    ・長時間の立ち仕事がきつい
    ・作業スピードが速くて追いつかない
    ・寒すぎる・暑すぎる
    ・重量物を扱う力仕事もある
    ・給料が安い
    ・キャリアアップできない?
    ●食品工場で働くメリット・魅力もチェック!
    ・作業がシンプルで覚えやすい
    ・人と関わらず黙々と作業できる
    ・きれいな環境で働ける
    ・商品を安く購入できる
    ●食品工場の仕事に向いている人とは?
    ・黙々と仕事をするのが好き
    ・単純作業が苦にならない
    ・食分野の仕事に興味がある
    ●まとめ

未経験でも働ける食品工場の仕事内容

スーパーやコンビニなどに並ぶ弁当類やお惣菜、冷凍食品、パン、お菓子、生鮮食品、清涼飲料など、私たちが普段口にするさまざまな飲食品を製造する食品工場。その製造現場の仕事は、工場で扱う商品や行程によって異なりますが、多くは製造ラインに沿った単純作業が中心です。仕事をする上で特別なスキルや資格が必要ないため、年齢や性別を問わず、未経験から始めた人も多く活躍しています。

では、食品工場には具体的にどのような仕事があるのか、基本的なライン作業の内容を行程ごとに見ていきましょう。

主なライン作業の行程・内容 仕込み

野菜や肉、魚などの食材を洗浄・カットしたり、規定の分量に量り分けたりします。

加工

本格的な調理に入る前に、食材に加工を施す行程です。たとえば、発酵させたパン生地に卵やバターを塗ったり、仕込んだ食材に下味やパン粉を付けたりします。

調理

下ごしらえした食材を、大きな鍋で煮たり揚げたりして加熱調理を行います。弁当工場では、その日のメニューによって食材や調理法が変わることもあります。

盛り付け

調理が済んだ食品を弁当の容器やトレーに詰めたり、焼き上がったパンやケーキにフルーツなどをトッピングしたりします。また、容器に蓋をする作業や、パッケージに表示シールを貼る作業もあります。

検査・検品

食品工場では欠かすことのできない重要な行程です。食材に異物や不純物が入っていないか、完成品に不良品が混じっていないかを目視や機械でチェックします。

食品工場の衛生対策と就業ルールについて

消費者が口にする商品を扱う食品工場は、衛生面の管理が非常に厳しく、従業員一人ひとりにも衛生対策の徹底が求められます。食中毒や食品への異物混入を防ぐために、ほとんどの工場で以下のような衛生対策や、身だしなみに関する就業ルールを設けています。

【食品工場の基本的な衛生対策】

【食品工場の基本的な衛生対策】

●工場に入る前に、発熱していないか、爪は切ってあるかなどをチェック

●作業着(白衣やクリーンスーツなど)と作業靴、マスクを着用する

●毛髪が露出しないように、耳まで覆う帽子を着用する

●作業着や作業靴の裏に付着した毛髪やゴミなどを粘着シートで取り除く

●石鹸とブラシで手と指先を洗い、消毒して手袋を着用。さらに着用した手袋も消毒

●入室前にエアーシャワーを浴びて、作業着に付着しているホコリや毛髪を取り除く

【身だしなみに関する就業ルール】

【身だしなみに関する就業ルール】

●異物混入を防ぐため、腕時計やアクセサリー類の着用は禁止

●異物混入を防ぐため、つけまつげやネイルは禁止

●食品に匂いが移るため、メイクや香水は禁止

◎髪のカラーリングや長髪、男性のヒゲは基本的に認められていますが、極端に長い髪やヒゲは、衛生面の観点から避けた方がいいでしょう。職場によってはNGになる場合もあります。

食品工場の仕事がきついといわれる理由

「食品工場の仕事はきつい」と言われることが多いようですが、その理由としては以下のような点が挙げられます。ただ、人によってはメリットにもなりますし、あらかじめ知っていれば避けることもできますので、ぜひチェックしておいてください。

【繰り返しの単純作業がきつい】

【繰り返しの単純作業がきつい】

工場のライン作業は、基本的に単純作業の繰り返しです。ベルトコンベアーで流れてくる食材に対して同じ作業を延々と続けていると、次第に飽きて集中力が途切れ、うっかりミスをしてしまうことも。作業自体は簡単でも、それを黙々と続ける集中力が求められるので、人によってはきついと感じるかもしれません。ひたすら作業の効率アップを考えたり、頭の中で歌いながらリズムを取ったり、自分なりに集中するための工夫している人も多いようです。

【長時間の立ち仕事がきつい】

【長時間の立ち仕事がきつい】

食品工場のライン作業は、基本的に立ち仕事となります。同じ姿勢のまま、長時間立ちっぱなしで作業していると、やはり足腰の疲れや肩こりを感じる人も多いようです。対策としては、休憩中に軽いストレッチやマッサージをする、毎日入浴して血行を良くするなど、日ごろからのケアを心がけることが大切です。それでも身体面に不安がある人は、座り作業の仕事を選んだ方がいいでしょう。

【作業スピードが速くて追いつかない】

【作業スピードが速くて追いつかない】

食品工場のライン作業では、何よりもスピードと正確さが求められます。そのため、「ラインの流れが速すぎて作業が追いつかない」「自分の作業が遅れると、周囲に迷惑をかけてしまう」など、焦りやプレッシャーを感じる人も少なくないようです。はじめは戸惑うかもしれませんが、一度コツをつかんでしまえば、自然に手が動くようになりますので、ミスをしないように注意しつつ、ポジティブに仕事に取り組みましょう。

【寒すぎる・暑すぎる】

【寒すぎる・暑すぎる】

食品工場内は食品管理に適した低めの温度に保たれているため、冷え性や寒さが苦手な人にはつらいかもしれません。たとえば、お惣菜やスイーツなどの製造ラインは、室温が20度以下のことがほとんど。生鮮食品を扱う工場内は冷蔵庫並みの温度ですし、冷凍食品工場ではマイナス15度以下の冷凍倉庫内で作業しなければいけません。
これとは逆に、パン・お菓子を焼くオーブンの近くや、加熱調理の作業場はかなり暑く、現場によっては40度以上になることも。また、長袖・長ズボンの作業着、帽子、マスクなどで全身が覆われるため、熱がこもって暑いと感じる人も多いようです。

【重量物を扱う力仕事もある】

【重量物を扱う力仕事もある】

食品工場の仕事は手先を使う軽作業が中心ですが、なかには重量物を扱う力仕事もあります。とくに原材料を扱う工程では、10~20キロの砂糖や小麦、米を運んだり、機械に投入したりする作業もあるため、体力的な負担も大きくなります。力仕事に自信のない人は、盛り付けやトッピング、検品などの作業を選びましょう。

【給料が安い】

【給料が安い】

食品工場の給料は、他の工場勤務と比べるとやや低い傾向にあります。正社員の場合、平均年収は370万~380万円(製造業の平均給与は約410万円)、パート・アルバイト・派遣社員の時給相場は1000~1300円前後(自動車工場などは1400円前後)となっています。ただ、22時~翌朝5時までの深夜勤務は、時給が日勤より25%アップするため、夜勤を中心としたシフトで働けば高収入も目指せます。

【キャリアアップできない?】

【キャリアアップできない?】

食品工場では資格や経験がなくても働けますが、食関連の資格を取得することでキャリアアップを目指すことも可能です。たとえば、食品工場で必要とされる第一種衛生管理者、食品衛生管理者、食品衛生責任者などの資格を取得すれば、現場の管理者やリーダーとして活躍でき、給料アップも期待できるでしょう。

食品工場で働くメリット・魅力もチェック!

このように、食品工場の仕事にはきつい部分や大変なこともありますが、人によって向いている職場はさまざまです。ここでは、食品工場で働く魅力やメリットについて解説します。

【作業がシンプルで覚えやすい】

【作業がシンプルで覚えやすい】

食品工場では資格や経験がなくても働けますが、食関連の資格を取得することでキャリアアップを目指すことも可能です。たとえば、食品工場で必要とされる第一種衛生管理者、食品衛生管理者、食品衛生責任者などの資格を取得すれば、現場の管理者やリーダーとして活躍でき、給料アップも期待できるでしょう。

【人と関わらず黙々と作業できる】

【人と関わらず黙々と作業できる】

人と関わるのが苦手という理由で、工場勤務を選ぶ人もいます。とくに、各人がスピード感をもって作業をこなす食品工場では、周囲の人と関わることが少なく、接客や電話対応などもありませんので、自分が担当する作業だけに集中することができます。

【きれいな環境で働ける】

【きれいな環境で働ける】

食品工場は衛生管理を徹底しているため、圧倒的にクリーンな環境で働けるのが魅力です。機器の洗浄や工場内の清掃なども定期的に行われ、ほこりや細菌も少ない衛生的な環境なので、清潔な職場で気持ちよく働きたい人には好適です。

【商品を安く購入できる】

【商品を安く購入できる】

メーカーによっては自社の食品を社割で購入できたり、規格外のB級商品(訳あり品)を格安・無料で提供している工場もあります。とくに、商品の外観規格が厳しい製菓・パン工場では、焼き色や形に難のあるB級商品が出ることが多いため、お菓子好き・パン好きの人には狙い目かもしれません。

食品工場の仕事に向いている人とは?

では、以上の内容を踏まえて、食品工場の仕事に向いている人の特徴を見ていきましょう。傾向としては、仕事のきつい部分が苦にならない、逆にメリットにもなるという人です。

【黙々と仕事をするのが好き】

【黙々と仕事をするのが好き】

食品工場では一人ひとりが自分の担当する作業に集中しますので、仕事中は同僚との会話もほとんどありません。よって、周囲の人とコミュニケーションをとって一緒に仕事をするより、1人で黙々と働きたい人に向いているでしょう。

【単純作業が苦にならない】

【単純作業が苦にならない】

食品工場の仕事は、単調な作業をコツコツと続ける集中力が求められます。単調な仕事に飽きて気が散ると、作業遅れやミスが生じやすくなるため、単純作業の繰り返しが苦にならない人に適しています。

【食分野の仕事に興味がある】

【食分野の仕事に興味がある】

食分野に興味がある人にとって、その製造行程に携わる仕事はとても楽しいものです。大量の食材がラインに乗って次々と運ばれ、いくつもの工程を経て完成していく様子は、見ているだけでもワクワクするのではないでしょうか。
また、街のスーパーやコンビニに自分が関わった商品が並んでいたり、購入している人を見かけたりすると、多くの人の“食”を支えているという実感とともに、仕事のやりがいやモチベーションアップにもつながるでしょう。

まとめ

今回は、食品工場の仕事がきついと言われる理由とともに、その仕事内容や職場環境、働くメリットなどをご紹介しましたが、皆さんはどう感じたでしょうか。

確かに、食品工場の仕事はきついという声もありますが、どんな仕事でも人によって向き・不向きがあります。「作業が単調」というデメリットも、複雑な作業が苦手な人には「シンプルで覚えやすい仕事」というメリットになりますし、自分に合った作業や職場を選んだり、仕事のちょっとしたポイントを押さえることで、解決できる問題も少なくありません。食品の製造現場に興味がある方はもちろん、当記事を読んで「食品工場って楽しそう」「自分にはメリットが大きい」と思った方は、ぜひ挑戦してみてください。