工場見学にふさわしい服装は?見学時の持ち物や注意点についても徹底解説

2023/4/11 更新
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■目次
- ●工場見学は何のためにするのか?
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●工場見学はいつする? 実施時期について
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●工場見学前に確認しておきたい5つの事前準備
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・就業先企業のホームページを確認する
・求人内容を再確認する
・自分の職歴やスキルを再確認する
・質問内容や確認事項をまとめておく
・今後のスケジュールを確認する
・工場見学に必要な持ち物を確認・準備する
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●工場見学に行く時の服装は?
何を着ればいい? -
・新卒・正社員採用の場合の服装
- スーツ着用が基本
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・派遣社員やパート・バイト採用の場合の服装
- 基本的に私服でOK
・工場見学にNGな服装とは?
・工場見学で女性が気をつけたい身だしなみ
- 長い髪は束ねておく
- 派手なネイル・アクセサリーは避ける
- 露出の多い服は避ける
- ヒールの高い靴は避ける
- ●工場見学時に押さえておきたい5つのマナー
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・引率者の指示に必ず従う
・写真撮影はしない
・見学可能なエリアから離れない
・工場内の機械・設備・製品に触れない
・ポケットに手を入れて歩かない
- ●工場見学時にチェックしたい3つのポイント
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・就業先の企業の社風
・工場内の作業環境
・工場内の従業員の様子
- まとめ
工場見学は何のためにするのか?
製造業の企業が工場見学を実施する一番の目的は、採用のミスマッチを防ぐことです。有望な人材と見込んで採用したものの、働く環境や仕事が合わないという理由ですぐに辞められてしまうと、企業としても大きな損失となるからです。そのような事態を未然に防ぎ、入社後のギャップを減らすための手段が工場見学なのです。
よって、これから働くかもしれない現場を見学している時に、無反応で興味を示さなかったり、不服そうな態度をとったりすると、ミスマッチな人材と見られて評価が下がる可能性もあります。そうした意味で、企業側にとって工場見学は、「応募者の適性を見極める選考過程」でもあるということです。
だからといって、工場見学で必要以上に緊張したり、構えたりする必要はありません。応募する側にとっても工場見学は、事前に職場の雰囲気を体感できる絶好のチャンス。入社後に「こんなはずじゃなかった」……と後悔しないためにも、見学の機会を上手に活用して、現場の雰囲気や仕事内容をしっかり確認しておきたいものです。
工場見学はいつする? 実施時期について
新卒採用の場合、エントリーシート(EC)提出~1次面接の間に工場見学を実施する企業が多く、EC通過者のみが見学の対象になる企業もあります。具体的な時期としては、3月~4月半ば頃に実施されるのが一般的です。
また、転職者などを対象とした中途採用においても、書類提出~面接の間(あるいは面接時)の選考中に工場見学を実施する企業が多く、派遣社員の場合は、基本的に登録先の派遣会社を通して、見学の日程や詳細が伝えられます。
工場見学前に確認しておきたい5つの事前準備
就業先企業のホームページを確認する

まず、就業先の企業のホームページや会社案内に目を通して、会社概要や事業内容、製造している製品について、しっかり把握しておくことが重要です。併せて、会社のプロフィールや経営方針なども調べておけば、企業や仕事に対する理解もより深まるでしょう。
求人内容を再確認する

応募した求人要項の内容を再度チェックして、職場や仕事に関する疑問点などを明確にしておき、見学当日に質問・確認できるようにしておきましょう。また、派遣社員の場合、雇用条件に関する疑問は派遣元の担当者に確認してください。
自分の職歴やスキルを再確認する

転職者の場合、自分の職歴や経験、そこで身につけたスキルなどをすべて洗い出し、あらためて確認しておきましょう。就業先の担当者から仕事の説明を受けた際、自分の職歴やスキルが生かせることを具体的に伝えることで、先方からの評価も高くなるはずです。
質問内容や確認事項をまとめておく

以上、企業のホームページ、求人内容、自分の職歴・スキルなどをチェックした上で、疑問点や質問する内容、確認事項などを書き出してまとめておくと、工場見学の機会をうまく生かして、よりスムーズに対応できるでしょう。
今後のスケジュールを確認する

工場見学の場で今後の面接日を指定されたり、就業開始が可能な日などを聞かれたりすることがあります。その場できちんと日程を調整できるよう、自分の予定を事前にしっかり確認し、当日持っていくスケジュール帳に記入しておきましょう。
工場見学に必要な持ち物を確認・準備する

最後に、工場を見学するにあたって必要な持ち物を確認します。以下、基本的な持ち物を紹介しますので、見学当日に不備のないよう事前に用意しておきましょう。
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●筆記用具、メモ帳などのノート、スケジュール帳
●腕時計(見学中にスマホを見るのは好ましくない)
●大きめのカバン(資料などをたくさんもらう可能性がある)
●その他、会社から指示があったもの(受付表など)
※工場内で必要となるヘルメットや手袋、衛生マスクなどの用具は、自分で持参する必要はありません。
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工場見学に行く時の服装は? 何を着ればいい?
ここからは、工場見学にふさわしい服装について具体的に紹介します。あわせて、工場見学にNGな洋服&スタイルや、女性が気をつけたい身だしなみについても見ていきましょう。
新卒・正社員採用の場合の服装

スーツ着用が基本
新卒・正社員採用で工場見学に行く場合、会社から特別な指定がなければ(服装自由など)「スーツ着用」が基本。靴も男性はビジネスシューズ、女性はローヒールのパンプスがおすすめです(見学時に履き替えるスニーカーを持参してもOK)。
女性はスカートのスーツしか持っていない人も多いと思いますが、工場見学では動きやすさを考えて、なるべくパンツスーツを用意した方がいいでしょう。
派遣社員やパート・バイト採用の場合の服装

基本的に私服でOK
派遣社員やパート・アルバイト採用の場合、工場や派遣会社から特別な指定がなければ、基本的に私服で行っても問題はありません。
ただし、華美で目立つ服装は避け、清潔感のあるテーパードやセットアップなど、オフィスカジュアルのようなスタイルにまとめるのがおすすめ。工場見学というシーンを考慮すると、女性の場合はスカートよりパンツスタイルが好適です。
靴は歩きやすいローヒールやスニーカーでもかまいませんが、白・黒を基調としたベーシックなデザインを選びましょう。また、何を着ればいいのかわからなければ、スーツスタイルで行くのが無難です。
工場見学にNGな服装とは?

私服で工場見学に行く場合、まず注意したいのが安全面への配慮です。たとえば、半袖・半ズボンのように肌の露出が多い服装は、足や腕にケガをする恐れがあるため、長袖・長ズボンの動きやすい服装がマスト。幅のあるワイドパンツや装飾が多い洋服なども、機械に巻き込まれる危険があるので避けましょう。
また、工場見学といっても就活・転活の一部ですから、遊びに行くようなラフな服装もマナー違反。派手な色柄のシャツや奇抜なデザインの洋服、GパンにTシャツ、ハーフパンツなどのラフすぎるスタイルは避け、きちんとした印象のシンプルな服装で臨みましょう。つま先・かかとが見えるミュールやサンダルなども、カジュアルすぎるのでNGです。
工場見学で女性が気をつけたい身だしなみ

長い髪は束ねておく
ロングヘアーの人は工場内の機械に巻き込まれる危険があるので、事前にきちんと束ねておきましょう。また、工場によってはヘアーネットの着用が求められることもあるため、髪の毛か露出しないようにまとめておくとスムーズです。
派手なネイル・アクセサリーは避ける
工場見学の際は、派手なネイルやアクセサリーは避けた方が無難です。とくに、衛生管理の厳しい食品・精密機器の工場では、異物混入を防ぐためネイルやアクセサリー類を禁止している所が多く、工場によってはメイクも禁止していますので、事前に確認しておきましょう。
露出の多い服は避ける
肌の露出が多い服はケガの恐れがあるだけでなく、くだけ過ぎたマイナスな印象を与えてしまいます。とくに、ノースリーブや胸元が大きく開いたシャツなどは、就活・転活のシーンにふさわしくありませんので、「きちんと感」を意識した上品な服装を心がけましょう。
ヒールの高い靴は避ける
工場内は段差が多く、床も洗浄水や油などで滑りやすいため、不安定なハイヒールやピンヒールの靴は避けましょう。工場内にはデリケートな機械や製品も多くありますので、万一転倒して破損したりしないよう、安定感のあるスニーカーやローヒールの靴で臨んでください。
工場見学時に押さえておきたい5つのマナー
次に、服装以外の「工場見学における注意点・マナー」について、基本となる5つのポイントを紹介します。これ以外にも、工場によっては特別な注意事項や禁止行為がありますので、それぞれ事前に確認しておくようにしましょう。
引率者の指示に必ず従う

先述したように、工場見学も選考過程の一環として組まれています。よって、見学時の振る舞いや言動には十分配慮し、礼儀やマナーをわきまえて行動したいものです。見学中は引率する担当者の指示に必ず従い、工場スタッフへの挨拶や明るい表情などを心がけることで、印象度や好感度もよりアップするでしょう。
写真撮影はしない

工場や場内のエリアによっては、部外者の写真撮影が禁止されています。工場内には企業秘密の行程・製法や機械なども多くありますので、こっそり撮影して画像が流失した場合、訴訟や損害賠償などのトラブルにもつながりかねません。よって、工場内で勝手に写真や動画を撮るのは絶対にやめましょう。
見学可能なエリアから離れない

巨大な機械やさまざまな設備が稼働する工場内は、事故や危険をともなう特殊な環境です。見学可能な(安全な)エリアから離れると、機械に巻き込まれたり、挟まれたりする可能性もありますので、見学エリア以外の場所には絶対に立ち入らないでください。
工場内の機械・設備・製品に触れない

工場内の機械や設備はデリケートなものが多く、最適に稼働するよう自動制御されています。そのため、不用意に触れると稼働に支障が生じたり、思わぬケガをしたりする恐れがあります。また、工場の製品も徹底した品質管理のもとで生産されていますので、工場内の機械や設備、製品には勝手に触れないでください。
ポケットに手を入れて歩かない

ポケットに手を入れて歩くのも、工場見学で避けたい行為のひとつです。見学時のマナーとしても考え物ですし、転倒した際に頭を打って大ケガをしたり、工場内の設備や製品を破損したりする恐れもあります。
工場見学時にチェックしたい3つのポイント
工場見学は普段立ち入れない製造現場の様子を、目の前で見られる絶好の機会です。だからこそ、その貴重な機会を通して知りたいことを確認し、就職・転職の成功につなげたいですよね。では最後に、工場見学時にチェックしたい3つのポイントを紹介しましょう。
就業先企業の社風

工場で実際に働いている従業員の様子を見ることで、その企業の社風や雰囲気を感じ取ることができます。たとえば、「一人ひとりが集中して作業しているのか」「周囲とコミュニケーションを取りながら仕事を進めているのか」……など、従業員が働く様子を注意して見ることで、企業の社風や仕事の取り組み方なども見えてくるはずです。そうした点を見学時に確認しておけば、面接の際にも社風にマッチした受け答えができるでしょう。
工場内の作業環境

工場内の作業環境を見ることで、その企業が従業員の労働環境や安全面に留意しているのかがわかります。たとえば、「安全面の対策がなされているか」「工場内が整理整頓されているか」「衛生環境が保たれているか」といった点が、基本的なチェックポイントとなります。実際に自分が働くかもしれない場所ですから、入社後のギャップやミスマッチが生じないよう、工場内の作業環境はしっかり確認しておきましょう。
工場内の従業員の様子

これは、上記の社風と共通する部分ですが、工場で働く従業員の様子ややり取りを見ることで、「働きやすい職場環境なのか」「良好な人間関係が築かれているのか」を確認できます。たとえば、働いている従業員に挨拶した時や、感謝の言葉をかけた時、明るい返事や笑顔がすんなり返ってくれば、働きやすい職場である一つの目安になるでしょう。
まとめ
以上、就活・転活における工場見学について、その目的や見るべきポイント、見学時の服装や持ち物、マナーなど、さまざまな視点から解説しました。
初めての工場見学は誰でも緊張しますし、不安な人も多いと思いますが、ご紹介したポイントや注意点を押さえておけば、またとない有意義な体験となるはずです。ぜひ、工場見学という貴重なチャンスを生かして、将来に向けた就職・転職を成功に導いてくださいね!